可能性を拡げる名刺。 N Grandir 安保 奈緒美さんの名刺をデザインさせていただきました。
コーチング事業でいう“可能性”とは何か?“可能性を拡げるとはどういうことか?”と、解釈を掘り下げたのちに辿り着いたデザインです。
対話の過程で生まれる、過去/現在/未来を表現するにあたり、それぞれを箔の色で表現。過去は少し重ためのシャンパンゴールド箔/現在はつながる一本の線をくっきりしたブロンズ箔/未来はまだはっきりと見えないが煌めいているという発想からパール箔…と、それぞれの箔色を当てがいました。
今回、特に留意したのは【縦に並べても横に並べても絵柄が途切れることのないデザイン】。現在を表す線はどこまでもつながり、未来はコーチの人間愛(ハート型)により可視化されていきます。余白の部分は上下左右に必ず抜け道があり、四方よしを表しています。また、トータルとして、並べた時に永遠につづくデザインから【無限の可能性】を表しました。
動画でご覧いただくと質感が分かりやすいですが、見る角度により反射の光が変わる名刺です。それも陽と陰とか、+と−とか、そういった、同一の対象でも見方により解釈が異なることを表しています。 物事は捉え方。自分のありのままを上手に活かすことで、未来の展望が拡がっていくことを、奈緒美さんへのヒアリングで知った想いから想像することができました。
箔を重ねるという難しいオーダーに向き合い、現実のものにしてくださった協力会社に感謝しております。職人さん泣かせだと思いましたが、事前に加工検証までしてくださり、ほぼ完璧に版ズレなく仕上げてくださったおかげで、絵柄がつながりました。
名刺は必需品ではなくなってきている昨今ですが、どうせ作るなら、事業の想いにこだわったものをお作りいただくと良いと思います。今回のように、デザインとそこに至る思考をお任せいただけた奈緒美さんには、心から感謝しております。