カントという取っつきにくそうな哲学者に触れる前に読むと、人間味あふれるその人となりに魅了され、スッと学問が入ってくるようになる一冊
私は、美とは何かの探究を始めたきっかけが「イマヌエル・カント」という人物の「形而上学」にヒントがあると知ったことにありました。哲学書に触れる前に、早稲田大学の小林先生の論文を拝読し、そこで触れられている内容に一気に魅了されてしまったことから、もっと深くカントを知りたいと思い、この本を手にしたのです。何冊か手にしたカント関連書籍のうち、論そのものに触れてから人物像に触れるか、先に人物像に触れてから論に触れるかで迷いました。結果的には、先に人物像に触れておいて正解だったと感じています。
本書籍では、カントの飾らない人物像に触れることができます。それは周りの人との接し方であったり、残された書簡であったりから、みずみずしく脳裏に情景が浮かぶような描かれ方をしています。小難しそうに感じる哲学の裏側には、こんなにも愛すべき人がいるのだと知ることができます。哲学に興味がない人にも読んでいただきたい一冊です。
難しくて有名な哲学をつくったのは、こんなに面白い先生だった。就職、友人、お金、老い――哲学者はどう向き合ったのか?やさしい筆致で描く伝記風エッセー
https://www.usio.co.jp/books/paperback/16715
著者
著者名 池内紀
カテゴリ名 本/単行本
発刊日 2013年06月20日
判型 四六判
ページ数 175
ISBNコード 978-4-267-01946-3
Cコード 0095
価格 1,430円 (本体 1,300円)
詳細は、潮出版社のホームページをご覧ください。
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